α1iiは初代のα1から手ブレ補正が「5.5段」から「8.5段」に進化しましたが、その違いは「どれくらい低速シャッタースピードで撮影できるか」に関わってきます。
基本用語について
- 「1段」= シャッタースピードを半分の速度にしても手ブレが抑えられる性能。
- 5.5段と8.5段の違いは、シャッタースピードを低速化できる限界が異なることを示します。
具体例で比較
通常、手ブレを防ぐためには、シャッタースピードを「1/焦点距離秒」以上にする必要があります。
- 例えば、50mmのレンズなら、1/50秒が手ブレしにくい目安です。
5.5段補正
- 手ブレ補正が5.5段ある場合:
- 理論的には、1/50秒 × 2^5.5 = 約1.4秒の低速シャッタースピードでも手ブレを抑えられる。
- つまり、手持ちで1秒を超える長時間露光が可能になる。
8.5段補正
- 手ブレ補正が8.5段ある場合:
- 理論的には、1/50秒 × 2^8.5 = 約5.6秒の低速シャッタースピードでも手ブレを抑えられる。
- 5秒以上の露光も手持ちで撮影できる可能性が出てきます。
実用的な違い
- 5.5段補正の例:
- 室内や夕方の撮影で、シャッタースピードが少し遅くなってもブレにくい。
- 旅行や日常のスナップ撮影には十分な性能。
- 8.5段補正の例:
- 夜景や暗い環境での撮影時、さらに低速シャッタースピードが使える。
- 三脚なしでの長時間露光や、動きの少ない被写体の撮影に強い。
5.5段補正では日常撮影や旅行のスナップに十分な性能ですが、8.5段補正は暗所や長時間露光が必要なシーンでも三脚がいらない場合が増えます。これにより、夜景やアート的な撮影において特に有利になります。
簡単に言えば、「5.5段補正」で手持ちの限界が1秒以上、「8.5段補正」で5秒以上まで延ばせるため、夜景や暗い環境での自由度が格段に上がるということです。
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