以下はソニー「α1 II」と初代「α1」の主な違いをまとめた情報です。
価格に関する予想も記載しています。
主な違い:α1 IIと初代α1の比較
1. ボディデザインと操作性
- 初代α1:
チルト式液晶モニター(7.5cm、約144万ドット)グリップは標準的で、軽量コンパクト設計。 - α1 II:
「α9 III」のボディデザインを採用。
バリアングル液晶モニター(3.2インチ、約210万ドット)を搭載し、自由なアングル撮影が可能。
グリップ形状が改善され、長時間の撮影でも持ちやすいデザイン。
液晶モニターに関する変更点は、α1 IIの大きな進化ポイントの一つです。
項目 | 初代 α1 | α1 II |
---|---|---|
種類 | チルト式液晶モニター | バリアングル液晶モニター |
サイズ | 7.5cm(約3.0インチ) | 3.2インチ |
解像度 | 約144万ドット | 約210万ドット |
アングル | チルト機構により上下方向の調整が可能 | バリアングル機構により自由な角度が可能 |
利便性 | 特に風景や縦位置撮影に有用 | 自撮り、低アングル、高アングル撮影が容易 |
2. 手ブレ補正
- 初代α1: 最大5.5段分の補正効果。
- α1 II: 最大8.5段分の補正効果を実現。特に手持ち撮影での安定性が大幅に向上。
3. オートフォーカス性能
- 初代α1: 瞳AFや動物AFに対応。
- α1 II: 新たにAIプロセッサを搭載。
人物、動物、鳥だけでなく、車両や昆虫のような被写体も認識可能。
被写体追尾性能がさらに向上。
4. 動画性能
- 初代α1: 8K 30p、4K 120pに対応。
- α1 II: 長時間の8K撮影を可能にする熱管理性能を改善。
高フレームレート撮影時の安定性が向上。
5. 連写機能
- 初代α1: 30コマ/秒の高速連写。
- α1 II: プリキャプチャ機能を搭載。シャッターボタンを押す前の瞬間から撮影を開始し、決定的瞬間を逃さない。
6. 通信性能
- 初代α1: 標準的な無線通信性能。
- α1 II: Wi-Fi 6Eに対応し、初代の約3.5倍の転送速度を実現。
特にプロフェッショナル向けのFTP転送で効率性が向上。
7. CMOSセンサー
- 初代α1: Exmor RS CMOSセンサー(約5010万画素)。
- α1 II: 同じExmor RSセンサーだが、AIプロセッサとの連携により被写体認識や追尾性能がさらに強化。
初代「α1」は、約5010万画素のExmor RS CMOSセンサーを搭載し、積層型構造による高速なデータ読み出しが特徴です。このセンサーは高速連写や8K動画撮影を可能にし、BIONZ XRプロセッサと組み合わせることで人物や動物、鳥の瞳を検出する瞳AFや被写体追尾性能を実現していました。
「α1 II」も同じExmor RS CMOSセンサーを採用していますが、新たにAIプロセッサが物理的に追加されました。AIプロセッサとは、チップ上に実装された専用の演算回路で、機械学習に基づくデータ解析を高速に行う装置です。このプロセッサがセンサーから送られる情報をリアルタイムで解析し、被写体の特徴や動きを高度に認識します。その結果、車両や昆虫、飛行機といった複雑な被写体も正確に追尾できるようになり、動体撮影の精度が大幅に向上しました。
さらに、このAIプロセッサは動体の予測やリアルタイム処理を担うだけでなく、BIONZ XRの負荷を軽減することで、ノイズ処理やダイナミックレンジの表現力も向上しています。これにより、暗所撮影や電子シャッター使用時のローリングシャッター歪みがさらに軽減され、「α1 II」は初代モデルと比べ、より多様なシーンでの撮影性能を大幅に進化させています。
α1 IIの市場予想価格
予想される価格帯は約99万円前後(税込み)。
これは初代α1の発売時価格に近いですが、為替レートや販売店の戦略によって変動する可能性があります。
発売日: 2024年12月13日(金)。
おわりに
「α1 II」は、初代モデルと同じ基本設計ながら、AIプロセッサや手ブレ補正性能、通信機能の向上により、特にプロフェッショナルのニーズに応える改良が施されています。
動体撮影やスポーツ撮影を重視する方、または長時間の動画撮影を必要とする方には、α1 IIがおすすめ。
一方で、静止画がメインでコスパを重視するなら、初代α1も依然として優れた選択肢となりそうです。
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