Fujifilm X-M5の発売決定!(主な進化点、競合機種との比較、ユーザーの反応)

X-M5 新発売

 

発売日は?

Fujifilmの新機種X-M5の発売日が正式に決定しました。公式発表によると、発売は2025年初旬とされています。

主なターゲットは?

X-M5の主なターゲット層は、エントリーから中級のカメラユーザーです。

スマートフォンよりも高画質で、軽量なミラーレスカメラを求める人々や、フィルムシミュレーションを活用したクリエイティブな写真体験を望む層が中心となります。

価格は?

X-M5の価格はまだ正式には発表されていませんが、推定では10万円から15万円程度になると予想されています。

同社のハイエンド機種とエントリー機種の間に位置する価格帯で、初心者からミドルユーザーにアピールしています。


X-Mシリーズについて

フジフィルムのX-Mシリーズは、かつてX-M1やX-M2がラインナップされていました。

これらの機種は軽量かつシンプルな設計で、多くのエントリーユーザーに支持されてきました。
しかし、以降は新モデルが出なかったため、X-Mシリーズは一時的に中断されていました。

以下にシリーズの一つ前の機種X-M2との比較表を作成しました。
12年ぶりの新機種となったX-M5ではサイズはほぼそのままに性能や機能が大幅に向上しています。

項目 Fujifilm X-M2 Fujifilm X-M5
発売年 2016年 2024年
有効画素数 約1,630万画素 約2,610万画素
センサーサイズ APS-C APS-C
センサータイプ X-Trans CMOS II センサー X-Trans CMOS 5 センサー
画像処理エンジン EXR Processor II X-Processor 5
ISO感度 ISO 200 – 6400(拡張でISO 100 – 51200) ISO 160 – 12800(拡張でISO 80 – 51200)
オートフォーカス方式 位相差AF+コントラストAF インテリジェントハイブリッドAF(位相差+コントラスト)
AF測距点数 77点 最大425点
連写性能 最高約8コマ/秒 メカシャッターで最高約15コマ/秒
シャッタースピード メカシャッター:30秒〜1/4000秒 メカシャッター:4秒〜1/4000秒
電子シャッター 最大1/32000秒 最大1/32000秒
動画性能 フルHD 1080p 60fps 6.2K 30p / 4K 60p / FHD 240p
フィルムシミュレーション 15種類 19種類
液晶モニター 3.0型 チルト式 液晶 3.0型 バリアングル タッチスクリーン LCD
液晶画素数 約92万ドット 約104万ドット
ファインダー なし なし
記録メディア SDカード(UHS-I対応) SDカード(UHS-I対応)
バッテリー NP-W126 NP-W126S リチウムイオンバッテリー
撮影可能枚数 約350枚(CIPA基準) 約460枚(CIPA基準)
サイズ (W×H×D) 約116.9mm × 66.5mm × 40.4mm 約122.9mm × 85.1mm × 64.0mm
重量(バッテリー・カード含む) 約350g 約355g
USB USB 2.0 Micro-B USB Type-C(USB 3.2 Gen1)
Wi-Fi IEEE 802.11b/g/n IEEE 802.11b/g/n
Bluetooth なし Ver 4.2対応
耐候性 非対応 非対応

X-M5は前のバージョンからどう進化したか?

1. 新しいセンサーとプロセッサー

  • X-M5には最新のX-Trans CMOS 5センサーX-Processor 5が搭載されています(X-S20と同等)。この組み合わせにより、従来のモデルよりも高い画質と高速な画像処理を実現しています。
  • 特に高感度性能が向上し、暗所撮影や高ISO設定でもノイズを抑えつつ、クリアでディテール豊かな写真を撮影可能です。
  • オートフォーカスの速度と精度も格段に向上しており、人物や動物の顔・瞳を正確に捉え、スムーズなフォーカスが可能になっています。

2. フィルムシミュレーションの強化

  • フジフィルムならではのフィルムシミュレーション機能がさらに充実しています。X-M5には、従来のフィルムシミュレーションモードに加え、クラシックなフィルムの雰囲気を再現する新モードが追加されました。
  • 特に注目されるのは、新たに追加された「ノスタルジックネガ」などのモードで、柔らかなトーンと繊細な色彩表現が可能です。これにより、フィルムカメラで撮影したような趣のある写真が簡単に楽しめます。

3. 動画性能の向上

  • X-M5では、4K 30fpsに加え、新たに6.2K 30fps動画撮影も可能になりました。これにより、より高解像度で詳細な映像表現が可能となり、Vlogや動画制作でも活躍します。
  • また、カメラ内の「デジタル手ブレ補正機能」が搭載され、手持ち撮影時でも映像が安定し、ブレの少ないクリアな映像が得られます。
  • さらに、F-Log2対応により、広いダイナミックレンジを持つ動画撮影が可能で、撮影後の編集で色調整がしやすくなり、映像制作における柔軟性が増しています。

4. ユーザビリティの改善

  • デザイン面では、従来モデルよりもグリップ感が向上しており、特に片手での安定した撮影がしやすくなっています。また、ボタン配置も見直されており、直感的な操作が可能です。
  • 新しい3.0型バリアングル液晶が搭載されており、自撮りやローアングル・ハイアングル撮影が簡単になりました。液晶の可動域が広いため、Vlogやセルフポートレート撮影にも適しています。
  • BluetoothとWi-Fi機能に対応しており、スマートフォンと連携してリモート撮影や画像転送が容易です。また、専用アプリを使用して、写真の転送やカメラ設定をスマホから直接操作することも可能です。

X-M5のライバル機となる他社のカメラ

X-M5と競合する他社製品には、以下のようなカメラがあります:

  • Canon EOS R50は、高速連写や高精度AFで動体撮影に適しており、全体的な性能のバランスが取れたカメラです。
  • Sony ZV-E10 IIは、Vlog向けの機能や高性能なオートフォーカスで動画撮影に特化しており、4K 60pや車両検出AF、Wi-Fi 5対応など、最新の動画撮影機能が豊富です。軽量でVlogに最適な仕様です。
  • Nikon Z30は、初心者向けのシンプルな操作性とコストパフォーマンスが魅力で、日常の静止画・動画撮影に適しています。軽量で手頃な価格が特徴です。

それぞれの機種の仕様比較表は以下の通りです。

項目 Fujifilm X-M5 Nikon Z30 Sony ZV-E10 II Canon EOS R50
ターゲット層 静止画やクリエイティブ表現重視 初心者、静止画と動画の両方重視 Vlogger、動画重視のユーザー 初心者から中級者、バランス重視
有効画素数 約2,610万画素 約2,080万画素 約2,420万画素 約2,420万画素
センサーサイズ APS-C APS-C APS-C APS-C
センサー名 X-Trans CMOS 5 センサー Nikon DXフォーマットCMOSセンサー Exmor R CMOSセンサー Canon APS-C CMOSセンサー
画像処理エンジン X-Processor 5 EXPEED 7 BIONZ XR DIGIC X
ISO感度 ISO 160 – 12800(拡張でISO 80 – 51200) ISO 100 – 51200 ISO 100 – 32000(拡張でISO 50 – 51200) ISO 100 – 32000(拡張でISO 51200)
オートフォーカス方式 インテリジェントハイブリッドAF(位相差+コントラスト) コントラスト+位相差AF リアルタイム瞳AF、動物・車両認識AF デュアルピクセルCMOS AF IIで高精度
AF測距点数 最大425点 209点 759点(位相差AF) 651点(カバー範囲:90% × 100%)
連写性能 メカシャッターで15コマ/秒 約11コマ/秒 約11コマ/秒 メカシャッターで15コマ/秒、電子で23コマ/秒
シャッタースピード メカシャッター:4秒〜1/4000秒 30秒~1/4000秒 30秒~1/4000秒 30秒~1/4000秒
電子シャッター 最大1/32000秒 最大1/32000秒 最大1/16000秒
動画性能 6.2K 30p / 4K 60p / FHD 240p 4K 30fps(クロップなし) 4K 60p(クロップあり)、FHD 120p対応 4K 30fps(クロップなし)、4K 60fps(クロップ有り)
フィルムシミュレーション 19種類 クリエイティブピクチャーコントロール20種類 クリエイティブルック全10種類 なし
液晶モニター 3.0型 バリアングル タッチスクリーン LCD 3.0型 バリアングル LCD 3.0型 バリアングル タッチスクリーン LCD 3.0型 バリアングル LCD
液晶画素数 約104万ドット 約104万ドット 約104万ドット 約162万ドット
ファインダー なし なし なし あり(約236万ドット、0.95倍)
記録メディア SDカード(UHS-I対応) SDカード(UHS-I対応) SDカード(UHS-II対応) SDカード(UHS-II対応)
バッテリー NP-W126S リチウムイオンバッテリー EN-EL25 NP-FW50 LP-E17
撮影可能枚数 約460枚(CIPA基準) 約330枚(CIPA基準) 約440枚(CIPA基準) 約370枚(CIPA基準)
サイズ (W×H×D) 約122.9mm × 85.1mm × 64.0mm 約128mm × 73.5mm × 59.5mm 約121.0mm × 72.5mm × 54.3mm 約116.3mm × 85.5mm × 68.8mm
重量(バッテリー・カード含む) 約355g 約405g 約377g 約375g
USB USB Type-C(USB 3.2 Gen1) USB Type-C USB Type-C(USB 3.2 Gen1) USB Type-C
Wi-Fi IEEE 802.11b/g/n IEEE 802.11b/g/n IEEE 802.11a/b/g/n/ac IEEE 802.11b/g/n
Bluetooth Ver 4.2対応 4.2 4.1 4.2
耐候性 非対応 非対応 非対応 非対応

各カメラのメリットとデメリット

1. Canon EOS R50に対するX-M5のメリット

  • フィルムシミュレーション
    Fujifilmならではのフィルムシミュレーション機能を搭載し、多彩なカラー表現が楽しめます。Canon EOS R50にはこのようなフィルムシミュレーション機能がないため、独特の色彩表現やフィルム風の写真を手軽に撮影できる点でX-M5が優れています。
  • バリアングル液晶と操作性
    X-M5の3.0型バリアングル液晶は、自由に角度を調整できるため、ローアングルや自撮り、Vlog撮影がしやすくなっています。また、ユーザビリティの改善により、ボタン配置が直感的で、初心者から中級者まで簡単に操作できます。
  • 高解像度の6.2K動画撮影
    X-M5は6.2K 30fpsでの撮影が可能で、Canon EOS R50の4K撮影を上回ります。高解像度の動画撮影が求められるシーンや、編集でのリフレーミングを考えると、映像クリエイターにとって魅力的です。

1. Canon EOS R50と比較したデメリット

  • 連写性能の劣位
    Canon EOS R50はメカシャッターで最高15コマ/秒の連写が可能ですが、X-M5の連写性能はこれにやや劣るため、動きの速い被写体やスポーツ撮影においてはR50の方が優れています。
  • デュアルピクセルAFの精度・速度
    R50に搭載されているデュアルピクセルCMOS AF IIは、特に動体追尾で精度が高いとされ、動物や車両、顔・瞳の検出も強化されています。X-M5のAFも高精度ですが、動体撮影ではR50がリードする場面が多いです。
  • 価格面での競争力
    R50はエントリーユーザー向けのコストパフォーマンスが高く、X-M5はそれより高価に設定されていることが予想されます。エントリーレベルの価格帯にこだわるユーザーには、Canonが有利です。

2. Sony ZV-E10に対するX-M5のメリット

  • 静止画性能の高さ
    ZV-E10はVlogや動画撮影に特化していますが、写真撮影における表現力という点ではX-M5が優れています。特にX-Trans CMOS 5センサーと新しいプロセッサーを搭載したX-M5は、高画質でノイズの少ない静止画が得られます。
  • フィルムシミュレーション
    Fujifilmのフィルムシミュレーションはクリエイティブな静止画撮影に適しており、ZV-E10では再現できない豊かな色表現が可能です。フィルム調の表現やクラシックな写真が撮りたいユーザーにとって、X-M5は大きな魅力を提供します。
  • 6.2Kの高解像度動画
    X-M5は6.2K 30fpsの動画撮影が可能なため、より高解像度の映像が求められる場面や、編集時にフレーミングを変更したい場合にも適しています。ZV-E10は4K対応ですが、解像度の点でX-M5が上回ります。

2. Sony ZV-E10と比較したデメリット

    • 動画撮影に特化した設計ではない
      ZV-E10はVlogや動画制作向けに設計されており、商品レビュー撮影などで便利な「商品レビュー用設定」や録画ボタンの目立つ配置など、動画撮影の手軽さが魅力です。X-M5は静止画撮影も重視した設計であり、動画撮影に特化した利便性ではZV-E10に劣る部分があります。
    • 外部オーディオの入力オプション
      ZV-E10はVlogユーザー向けに3.5mmマイクジャックに加えて、ソニー独自のアクセサリー用マルチインターフェースシューで、ワイヤレスオーディオ機器も簡単に取り付け可能です。X-M5にはマイク入力はありますが、アクセサリーとの互換性や選択肢ではZV-E10に劣る点があります。

3. Nikon Z30に対するX-M5のメリット

  • 最新のセンサーとプロセッサーによる高画質
    X-M5は最新のX-Trans CMOS 5センサーとX-Processor 5を搭載し、高い解像度と高感度性能を誇ります。Nikon Z30は手頃な価格が特徴ですが、画像処理の面ではX-M5が一歩リードしており、細部までクリアな画像を楽しめます。
  • 動画性能と手ブレ補正
    X-M5は6.2K動画撮影とデジタル手ブレ補正に対応しており、動画撮影の場面でよりクリアで安定した映像が撮れます。Z30は4K動画対応ですが、手ブレ補正の点でX-M5がリードしており、Vlogや動画制作でも高品質な映像表現が可能です。

Nikon Z30と比較したデメリット

  • コストパフォーマンスの高さで劣る
    Nikon Z30はエントリークラスの価格帯で、コストパフォーマンスが非常に高いです。X-M5はより多機能で価格も上がると予想されるため、価格を重視する初心者ユーザーにとってはZ30が選びやすいでしょう。

待望されていたX-EシリーズとX-Mシリーズとの違い

X-EシリーズとX-Mシリーズは似たユーザー層をターゲットにしていますが、いくつかの違いがあります。

  • デザイン:X-Eシリーズはファインダー搭載のレンジファインダー風デザインが特徴で、クラシックなカメラ外観を好むユーザーに人気です。一方、X-Mシリーズはファインダーなしのシンプルなボディで、軽量かつミニマルなデザインが特徴です。
  • ターゲット層:X-Eシリーズはやや上級者向けの位置づけで、マニュアル操作を重視するユーザーに好まれる傾向があります。対して、X-Mシリーズは初心者やカジュアルな撮影者に使いやすさと手軽さを提供するモデルです。

ユーザーの反応

X-M5へのユーザーの反応は、手頃な価格とコンパクトなサイズで日常使いに最適なカメラだと好評です。
特に、27mmキットレンズや手動フォーカスレンズとの組み合わせでストリート撮影が楽しめる点が評価されています。また、シンプルな操作性やシムダイヤルの使いやすさも歓迎されています。

一方で、手ブレ補正(IBIS)やビューファインダーがないことについては批判もあり、動画撮影を重視するユーザーには物足りないと感じる声もあります。

総合的に見て、X-M5は低予算で気軽に撮影を楽しめるカメラとして支持され、Xマウントのエントリーモデルとしての需要をうまく満たしていると評価されています。


終りに

Fujifilmの新製品は人気が高く発売直後に売り切れることが多く、X-M5も初心者向けながら高性能なため、幅広い層からの需要が見込まれます。

初心者向け機種ということで十分な生産量が期待されますが、確実に入手するためには予約情報をこまめに確認し、販売開始と同時に予約申し込みをすることがおすすめです。

X-M5が多くのユーザーにスムーズに行き渡ることが期待されます。

追記

予約開始日当日に予約しました。

それでも少し遅かっため、発売日には届かず。発売日から1週間後に手元に到着しました。

1か月ほど使用した感想などは以下の記事にまとめています。

フジフィルムX-M5を購入した理由と使用感
2024年11月14日の予約開始日に即予約し、12月5日に手元に届いてから約1か月間使用したフジフィルムの新商品X-M5の購入理由や使い勝手などについてまとめました。途中の写真はX-M5で撮影した作例です。レンズはXF56mmF1.2 Rと...

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